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UnityでNiftyのmBaaS(NCMBプッシュ通知)とAdMobの競合を乗り越え利用する方法

2018-01-06

UnityでNiftyのmBaaS(NCMBプッシュ通知)とAdMobの競合を乗り越え利用する方法

NiftyのmBaas(以降NCMB)プラグインをUnityで導入することにより、手軽にプッシュ通知などの機能が利用可能です。
既にAdMob等を導入している環境等で導入した場合、競合などによりビルドエラーや実行時エラーを起こす問題を乗り越えて利用するまでの道のりです。

Description

UnityでNCMBのPluginを導入することによりでiOS/Android向けに様々な機能が利用できます。Push通知もその一つです。
UnityでNCMBを利用する
NCMB Unity Package

ところが上記のマニュアル等を参考に導入しようとしても、AdMob等の広告を既に導入している場合には高確率で競合によるエラーでビルドができません。
この解決方法が意外とやっかいなので以下に手順を残します。
 おおまかには以下の流れです。
-admobで使用するaar等を削除
-Niftyで使用aar等導入
-PlayServiceResolverでよしなに解決


<動作環境>

  • Unity5.6.3p4
  • Google Mobile Ads Unity Plugin v3.9.0
  • NCMB v3.1.1 (Nifty mBaas Unity plugin)
  • Android7.x/iOS11.x

設定方法

1.AdMob関連のjar/aarを削除する
 Assets/Plugins/Android/以下にあるAdMob導入時のjar/aarを一旦削除します
 play-service-xxxやsupport-yyyが該当します。
 私は該当フォルダのファイルを一旦全て削除しました。

2.NCMBのプラグインを導入します
 NCMBのプラグインを導入します。今回はv3.1.1でした。
 導入後は、Asset/Plugins/Androidフォルダに下記のファイルが展開されています。

 ※ play-service-base-xxxを削除すると競合が解決してビルドできますが、NCMBを呼び出すと実行時に落ちます。

3.Asset/GoogleMobileAds/Editor/GoogleMobileAdsDependencies.xmlを編集する

NCMBで導入されたplay-service-xxx系のバージョンに合わせます。
ここでは11.6.0を11.0.0にします。
変更前


変更後


  1. PlayServiceResolverでAdMob関連のaarを再導入する
    Assets/Plugins/Androidを右クリックして表示されるメニューより
    PlayServiceResolver->Android Resolver->Resolveを実行します
     

 実行後は、以下のようにファイルが配置されます。
 

5.各AndroidManifest.xmlのtargetSdkVersionを統一する
-Assets/Plugins/Android/AndroidManifest.xml
-Assets/Plugins/Android/NcmbGcmPlugin.aar内のAndroidManifest.xml
-Assets/Plugins/Android/GoogleMobileAdsPlugin/AndroidManifest.xml
-その他導入済みのものがあれば

 AdMob導入時に既に実施しているかもしれません。
メインとなるPlugins/Android直下のAndroidManifest.xmlと
他のAndroidManifest.xmlでtargetSdkVersionが異なるとビルドエラーになります。

具体的には下記のような記述です。今回はNCMBのものが26になっていましたが25で統一しました。

 ここで問題になるのが、NcmbGcmPlugin.aarの中にあるAndroidManifest.xmlの変更です。
 実はaarファイルは単なるzip圧縮ファイルです。
拡張子をzipに変更してさくっと解凍しちゃいましょう。
 解凍すると以下のようなファイルが確認できます。

 このAndroidManifest.xmlはv3.1.1ではtargetSdkが26なので25に変更します。
 変更後は、再度zipで圧縮してaarに拡張子を変えればOKです。私は7-zipを利用しました。
 
 注意点として、zip圧縮時は上記のフォルダ群を選択して直接圧縮してください。
展開時にNcmbGcmPliuginといった名前などでルートフォルダを生成した場合
 そのルートフォルダを圧縮してしまうとフォルダ構成がおかしくなり、ビルド時に見慣れないエラーがでます。
 
 windowsであればこんな感じでZIPを作成します。

以上で無事ビルドができ、アプリの実行およびプッシュ通知の確認、AdMobの表示も問題なく実行できました。

最後に

 最近まで、たまたまNCMBとAdMobを同時に使うことがありませんでしたが、よく使われるのではと思います。
 Googleのplay-service-xxx系は色々と競合をおこしやすいのでやっかいです。
 今回のは特に面倒で1日半ほど時間がかかりました。
 大概は、競合していそうなplay-service-xxx系を削除すればいけるのですがはまることが多くてやっかいです。